竹久夢二「黒船屋」を再現 その3 検証

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夢二が描いた「黒船屋」と画像を重ね合わせる

せっかくなので、夢二が描いた「黒船屋」と再現写真、そして、この絵の元になったといわれている、キース・ヴァン・ドンゲン「黒猫を抱く女」の画像を重ね合わせて比較してみたいと思います。

竹久夢二「黒船屋」と再現写真を比較

再現写真を透過させて夢二の絵に重ねてみました。

絵と写真を重ねてみると、かなりデフォルメされていることが分かります。

  • 夢二美人はとにかく脚が長い!
    人間の骨の中で一番長い大腿骨よりひざ下が長い?
  • 猫も規格外。
    この大きさの猫が本気出したら負けそう。
  • 猫を抱く手が大きく実際の2~3倍ありそうです。
    腕もやたらと長く、軟体動物のようなクネクネ感。

現実ではありえないほどデフォルメされているのに、絵単体でみると全然おかしくないところがすごい!
いろいろ検索していたら、美の巨人たちで夢二の黒船屋を取り上げた時のものがありました。
これによると、モデルは彦乃さんのようです。
今回の再現はなんとなく彦乃さんの髪型からイメージしましたが、正解だったようです。

なぜ黒猫なのか?
なぜ女性の手は大きく描かれているのか?
そこに夢二はどのような思いを託したのでしょうか?

美の巨人たち 竹久夢二「黒船屋」

番組を見るように促す文章だからしょうがないんですが、それ一番知りたいところ!!

キース・ヴァン・ドンゲン「黒猫を抱く女」との比較

この「黒船屋」には元絵があります。
キース・ヴァン・ドンゲン(1877―1968)が描いた「黒猫を抱く女」です。

これも重ね合わせてみましょう。

黒猫とそれを抱える手、顔の傾き、首のラインはほぼ一致しています。
ただ、ヴァン・ドンゲンの描いた女性のほうが大分ふくよかで肩から腕のラインは全然違いますね。

ここまでいろいろしているにもかかわらず、実は黒船屋を見たことがありません。
毎年9月ごろ期間限定で公開しているようなので、いつか「竹久夢二伊香保記念館」を訪れ黒猫さんに会わなければと思っています。

#竹久夢二 #着物

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